シャンプーの弊害はこんなところにもある

このようにシャンプーの弊害は明らかです。そのシャンプーをやめさえすれば、弊害はゼロになり、当然、髪にも頭皮にもさまざまな「ご利益」がもたらされます。
なぜ脱・シャンプーで髪が増えるのか、そして、途中で挫折することなく脱・シャンプーに成功するためにはどうしたらよいのか、つまり、脱・シャンプーの理論と実践について詳しく書きました。男女を問わず、年齢も問わず、ひとりでも多くの方に読んでいただき、そして、ひとりでも多くの方が即刻、シャンプーをやめて水洗髪に切り替え、健康な頭皮と毛髪をとりもどされたら、これほどうれしいことはありません。からだも顔も水だけで洗う脱・せっけんについてとりあげました。脱・シャンプーに成功したら、脱・せっけんにも乗りだしていただきたいからです。頭皮という皮膚にとって水洗いがよいなら、当然、からだや顔の肌にとっても水洗いがいいのです。私の知り合いで脱・シャンプーを始めた人のほぼ100%が、からだも水だけで洗っています。ます。脱・シャンプー、脱・せっけんは、肌と健康にとって、自然で最高のケア法であることを、ぜひ実感していただければ幸いです。脱毛予防や育毛のためには、頭皮を柔らかくし、血行をよくしておくことが第一です。頭頂部の皮膚の下には筋肉がないことから、頭皮は他の皮膚とは異なり、自分の意思では動かすことはできません。ブラッシングはベタつきやニオイ、かゆみなどを防ぐのに大きな効果を発揮します。酸化した有害な油などのニオイとは区別して考えるべきで、まったく無臭の人間なんてありえないのです。そんなかすかなニオイまで消そうとするのは、病的な感覚ですし、間違っていると思います。皮脂や汗のほかにも、髪や頭皮には花粉やほこりといった水溶性の汚れやや、また、揚げ物の油や排気ガスなどの油溶性の汚れもつくでしょう。水溶性の汚れならもちろん水で洗いながせますし、油溶性の汚れも水の温度を少し上げれば、ほとんど落とせます。ほとんど落とせたら、それでよしとしましょう。頭皮の10万個の特大の毛穴から毒を注入ます。シャンプーで汚れを完璧に落としながら乾燥からまもる方法について紹介しています。

50代でシャンプーを断つと意外な変化が

50代でシャンプーを断って、水洗髪に切り替えました。大成功でした。シャンプーをやめて7年になりますが、髪が増えただけではなく、シャンプーをしていた頃は夕方ともなるとベタついて、加齢臭までしていたのが、いまではベタつくこともなければ、ニオイが気になることも皆無です。私の頭皮も髪の毛も、水洗髪のおかげで、いたって清潔な状態が保たれているのです。一説では、日本人の1900万人もの人が薄毛に悩んでいるそうです。たしかに、電車に乗ったときに、座っている人たちの頭を、立って上からながめていると、薄毛の人が多くなったように感じます。若い男性も、中年の女性もスカスカの薄毛で地肌が見えている方が多い気がします。
もし薄毛が増えているとしたら、ストレスの多い社会であることや食生活の変化といったこともあるでしょうが、いちばんの原因はシャンプーだと私は考えています。最近のシャンプーには40種類近い化学物質が含まれているものも珍しくありません。それら化学物質が毎日毎日、頭皮の10万個もの毛穴から入り込み、毛根を傷めつけているのです。このような毛根から生える髪が太く、長く成長できないとしても、ふしぎではありません。また、シャンプーは洗浄力が強く、皮脂を根こそぎとりさります。そのせいで皮脂腺が発達して、髪へいくはずの栄養がこの皮脂腺に吸いあげられてしまうことも、薄毛をまねく大きな要因です。ところ、約7~8割にフケや紅斑など、なんらかの頭皮症状があり水分蒸散やアミノ酸溶出、有核細胞率が高いことがわかり、角質バリア機能が弱まっていることを示していた、というものでした。これらはまさにシャンプーによって当然引き起こされると考えられる弊害であり、その弊害が現実に、しかも、きわめて高い頻度で起こっているという証拠をシャンプー会社みずからが明確にしている研究発表として、注目すべきだと思います。

男はスキンケアしてはいけない

ぜひノーファンデーションに挑戦していただきたいですね。3人の美しいお医者さんたちも、全員がノーファンデーションです。最近では、女性ばかりか、スキンケアをする男性が増えているというのですが、とんでもないことです。男性の毛穴の大きさは、女性の倍以上もあります。ます。毛穴が大きい分、化粧品に含まれる化学物質などの害を受けることになります。日本で使うケミカルピーリングの薬剤は弱いものですが、アメリカでは皮膚がズルズルにむけるほど強いものをもちいますので、やけどやかぶれなどのトラブルも多いのです。中でも、男性は女性に比べてはるかにトラブルが多い。これは、男性の毛穴が大きいからにほかなりません。私の患者さんにも、奥さんから、化粧水くらいつけなさい、クリームくらいつけなさい、などといわれて、つけはじめた男性たちがいます。彼らの肌は、マイクロスコープで診ると、スキンケアを熱心にしてきた女性たちのように、毛穴という毛穴が真っ赤に炎症しています。毛穴の大きい男性の場合、化粧品を短期間、使用しただけでも、大きなダメージになることが、このことからもわかります。デパートの男性化粧品の売り場で、近頃はふつうに男性たちの姿を見かけるようになりました。日本の男性が過度なシャンプーで薄毛を早め、次は化粧品でケアを始めて肌の老化を早めるのかと思うと、残念な気持ちにさせられます。毛穴が大きい分、男性が化粧品でケアなど始めると、あっという間に肌が老けるということを肝に銘じ、「女もすなるスキンケアといふものを男もしてみむとて……」などという気はゆめゆめ起こさないでいただきたいものです。こと、数人の医師たちが私をとり囲み、「髪が増えたんじゃないか?」「ツンツン立ってるけど、何かつけてるの?」などと、短く刈り込んだ私の髪をふしぎそうにのぞきこむのです。実際、私の髪は増えました。1本1本が太くなり、本数も増え、そして、髪にコシが出たおかげか、以前はムースをつけなければパラパラと落ちてきた前髪が、指で軽くなでつけるだけで、ツンツンと立ちあがるようになったのです。
特別な養毛剤や育毛剤を使ったわけではありません。特別なマッサージをしたわけでもありません。ただ、シャンプーをやめて、水で髪を洗うようになっただけなのです。

ファンデーションはせっけんで落とせる

せっけんは合成洗剤系のものではなく、純せっけんを選びます。たっぷりのこまやかな泡でやさしく洗いましょう。泡には油性の汚れを溶かしこんで、浮きあがらせる効果がありますし、肌と手の間に泡があることでこすりすぎずにすみます。間違ってもクレンジングは使わないでください。大量の界面活性剤が入っていますので、これを使っていると、肌はかならず、間違いなく、乾燥してきます。しかも、クレンジングをのばすときに肌をこすり、ティッシュで拭きとるタイプならそのときにまた肌をこすることになります。こすることは、自家保湿因子をこすり落とすことにほかならず、これまた肌を乾燥させる一大原因になります。クレンジングをやめるだけでも、肌の状態はかなりよくなるはずです。純せっけんだけでは多少、肌に残ることがあるかもしれませんが、気にすることはありません。翌日につけたファンデーションと一緒に洗い落とせばよいと考えてください。3~4日もすれば垢と一緒に落ちていきます。わずかのファンデーションも残さずに落とそうと、クレンジングを使うなどして徹底的に洗うことのほうが、肌へのダメージがはるかに大きいのです。なお、リキッドやクリームタイプ以外でも、パウダーファンデーションやフェースパウダー(お粉といわれているもの)の中にも、油分を含んでいるものがありますので、表示をよく確かめることです。油分は水だけでは落とせませんので、やはり純せっけんを使います。純せっけんは化学物質を含んでいない分、肌にやさしいとはいえ、洗浄力は強力で、毎日使っていれば、肌は乾燥しやすくなります。健康で美しい肌を望むのなら、やはり水洗いに徹するのがいちばんです。水洗いだけですませるためには、せっけんでなければ落とせないファンデーションを断たなければなりません。代わりに、油分や界面活性剤を含まないパウダーファンデーションやフェースパウダーに切り替えるか、それもいっさいやめるかどちらかで、私のおすすめはもちろん、ノーファンデーションです。油分や界面活性剤を含まないものでも、それをつけるときには肌をこすることになりますので。女性にとってメイクは身だしなみのひとつであり、すっぴんで仕事に出かけることには抵抗があるようです。です。けれど、口紅やアイメイクなどのポイントメイクをしていれば、お客さんに会うときも失礼ではないし、相手は案外、ファンデーションをつけていないことに気づかないものです。ファンデーションをつけていない肌はさらっとしていて、清潔そうで、肌自体にどこか品があるようにも感じられます。

顔も水もやさしい水で洗おう

皮膚にはバリア機能があるとはいえ、「真水」に長く浸かっていることは、肌にとってあまりいいことではありません。やけど治療でも、傷を真水に浸けると、浸透圧の関係で、細胞は水を吸ってパンパンにふくれていました。ところが、細胞と同じ0・9%の濃度の生理食塩水に浸かっている分には、浸透圧が等しいので、細胞から水分が出ていくことも、逆に、外からの水分をとりこむこともありません。水の出入りがない状態は、細胞にとって刺激や負担が少なくて、おだやかです。水洗顔について少しだけ解説しておきましょう。夜、1日の汚れを洗いながし、朝も目のまわりの目ヤニや、眠っている間にできた過酸化脂質などをさっと水で落とします。水温は30~34度が理想ですが、冬など、それでは冷たすぎると感じたら、少し温度を上げてもかまいません。シャワーを使う場合は、水圧を強くしすぎないようにしてください。うちのクリニックに通っていらっしゃる患者さんで、皮膚の状態がよくならないので、いろいろきいてみると、熱いシャワーを強い水流でジャージャー顔にあてているという方も少なくありません。洗面所で洗う場合は、両手で「洗面器」をつくり、そこに「ぬるま水」をためてほおやひたい、鼻などパーツごとに順々につけていきます。手のひらを顔の皮膚につけては少し離すことをくりかえします。動く水流で顔を洗う感じです。以上が肌への負担がもっとも少ない洗い方です。でも、このとおりでなくてもかまいません。とにかくやさしくやさしく洗うこと、これを心がけてください。洗いおわったら、タオルを1か所につき3~5秒間、顔にそっと押しあてて水分を吸わせます。間違ってもゴシゴシこすらないことです。タオルは古いものほど吸水性が増すので、おすすめです。古くなって表面がゴワゴワしているものは、よくもんでやわらかくして使いましょう。ここからは、お化粧をしている女性のための洗顔法について述べていきましょう。男性の方はここをとばして、次へどうぞ。リキッドやクリームなどのタイプのファンデーションをつけている場合は、せっけんを使わなければなりません。これらのファンデーションには油分や界面活性剤が含まれているので、水だけでは落とせませんので。

かかとを乾燥させないために気をつけたいこと

冬になると、かかとのガサつきやひび割れに悩まされる女性の患者さんが増えます。たいていは、ヤスリで削っていますが、ヤスリも、せっけんもやめて抗真菌剤やワセリンをつけてもらうとかかとはすすべすべになり、調子がよくなります。かかとの皮膚は特殊です。つねに体重がかかっているため、角層(皮膚のいちばん上にある、死んだ角質細胞からなる層)が非常に厚くなっています。そのため、せっけんで洗って乾燥すると、じきに柔軟性が失われ、正月の鏡餅のようにかたく、ひび割れてくるのです。そのようなかかとをせっけんで洗うことは、肌をわざわざ乾燥させて、ガサつきやひび割れを起こしているようなものです。かかとがかたくなったからと、軽石やヤスリで皮膚を削るのは最悪です。削った直後こそ、つるつる、すべすべになりますが、このあと、かならず角層がさらに厚くなります。一種の防御反応です。角層が厚くなれば、ますますかさつきやすく、ひび割れもできやすくなります。抗真菌剤やワセリンは1日1~2回、多めにつけます。数日続けてもゴワつきが治らないようなら、尿素やサリチル酸などの入ったクリームをぬるか、30~50%の濃度のグリコール酸でピーリングするのもよいでしょう。それでも効果がないとしたら、水虫ができていると考えて、ほぼ間違いないでしょう。水虫でもかゆみがほとんどなかったり、片方の足だけ水虫になる例もありますので、自分で判断しないで、皮膚科医の診療を受けるべきです。せっけんを使わずに「ぬるま水」だけで洗っている人の肌は、天然の保湿成分である自家保湿因子がたっぷりたっぷりついていますので、肌はとてもなめらかです。でも、シャワーの浴び方には注意が必要です。シャワーの温度が38度以上になると、肌はかならず乾燥します。水温はなるべく低くして水圧も強すぎないように弱めて使います。保湿効果や血行促進などの効果をうたった入浴剤も数多く売られていますが、防腐剤をはじめ、ワケのわからない化学物質が入っているものが大半ですので、使わないほうが無難です。それよりもおすすめは、「塩」です。市販の入浴剤よりもずっと安くて、安全で、しかも、傷を早く治す効果が肌にもよい効果をもたらすと思います。

シャンプーを使わない方法で洗髪するにはブラッシングがオススメ

シャンプーを使わないでいると、ベタつくほどではないけれど、毛先が脂っぽくて重く、それでいて、髪の中は乾燥しているような気がしたそうです。「この重たい感じが気になって、どうしてもがまんできなくなると、軽めにシャンプーをしました。頭皮に界面活性剤がつくのは、からだによくないはずですから、なるべく髪だけを洗うようにしました。シャンプーをすると、毛先の重たい感じは消えて、髪がサラサラなります。でも、このサラサラ感を求めているうちは、シャンプーを完全にはやめられませんね」慣れてきて、3~4か月もすると、完全にシャンプーをやめられました。いまでもときに、髪のベタつきが気になることがあって、そのようなときには、湯の温度を少し上げて、時間をかけて流します。「ところが、これをすると、キューティクルが傷んで、毛先がパサパサになるんですよね」
そこで、登場するのが、他のおふたりと同様、ブラッシングです。使っているのは、イノシシの毛のブラシ。「ブラッシングをすると、ブラシについている動物の脂で髪がコーティングされるのかもしれませんね。とにかく、キューティクルが整って、髪がつややかになります」ブラッシングは洗髪のまえにもかならずします。「髪の毛が多いせいか、いきなり水洗いすると、髪がもつれてひっかかってしまいます。ます。ブラッシングで髪のもつれをやさしくほぐしてから洗うと、髪を傷めずにすみます。また、洗髪前のブラッシングの時間がないときや面倒なときは、湯船に頭まで浸り、髪の毛も浸けてもつれをほぐします。」幼稚園の頃からすでに白髪があったという田中さん。いまは染めていますが、本当は染めるのをやめて、白髪を楽しみたいのだとか。「でも、母には『現役で働いているうちは、染めていないとね』といわれ美容師の方も『また黒い毛が多くて真っ白にはならないし、それに、まだまだ若いのだから、染めたほうがいいですよ』と忠告されてしまうのです(笑)」田中さんの若々しい肌に美しいグレイヘアが映える日を楽しみに待つことにしましょう。最後となるこの章では髪を離れて、「肌」について考えましょう。「脱・せっけん」がメインのテーマですが、からだの部位ごとのケア法にもふれるつもりです。美容院ですめられれば、リンスが不要だというアロマシャンプーに替え、紹介された「ビタミンCシャンプー」を試し、それでも、におう気がして、40度ぐらいの高めの温度の湯で、強い水圧のシャワーでシャンプーし、そのせいで顔が乾燥してしまう……。悪戦苦闘の日々が半年近く続き、そして、突如、終わりました。10日ほどの正月休みがとれ、ずっと家にいられたおかげで、ニオイもベタつきも気にする必要がなく、開始4~5か月後に、完全にシャンプーを断つことができたのです。

脱せっけんでスベスベな肌へ

からだの皮膚も頭皮と基本的には同じ構造をしていますから、界面活性剤であるせっけんをやめて、水だけで洗うようになれば、全身の肌がより健康に、より美しくなることは明らかです。実際、私のまわりでも、脱・シャンプーに成功した方たちの大半が、水洗髪の心地よさと爽快さに目覚め、すっかり魅了されて、その自然な流れの中で、同じく界面活性剤であるせっけんをやめて、水だけでからだを洗う生活を実践するようになりました。シャンプーをやめ、次にせっけんもやめれば、界面活性剤という化学物質にふれる機会がさらに大幅に減ることになり、それだけ健康で快適な日々が送れるようになるはずです。かくいう私もこの7年間、シャンプーだけでなく、からだにもせっけんをいっさい使っていません。水のみで洗いつづけているのです。シャワーをさっと浴びるだけですから、洗髪も含めてわずか2~3分で終わります。カラスもびっくりの短時間入浴です。1章でお話ししたように、私はひどいアレルギー体質で、合成洗剤で洗濯した手術着を着ると、ひどいかぶれを起こして、手術に支障をきたしかねないほどでした。このようなアレルギー反応の起きる一因が、肌の乾燥です。
です。肌が乾燥していると、皮膚のバリア機能も失われていますので、洗剤の成分が肌の中に入ってきて、アレルギー反応を起こすのです。肌を乾燥させ、バリア機能を破壊するいちばんの原因は何か。ボディシャンプーや化粧せっけんなどのせっけんです。その強い洗浄力が皮膚のバリア機能をこわすわけですから、せっけんをやめさえすれば、バリア機能は守られて、肌も乾燥しなくてすむはずです。というわけで、理論に基づいてシャンプーをやめたのを機に、からだも脱・せっけんの、「水だけ洗い」に挑戦することにしたのです。まだいけるぞ、まだいけるぞ、と1日延ばしにしているうちに7年たっていたのは、シャンプー断ちと同じですが、からだのせっけん断ちは、シャンプー断ちに比べると、はるかにラクで簡単でした。におうのではと、心配になることはあっても、頭のようにベタついたり、オイリーになったりという実害はほとんどありませんでした。汗をかいた日に、汗臭いのは、せっけんで洗っていたときも同じです。7年間もせっけんで洗っていないのに、私のからだはとくににおうということはないようです。ニオイは自分ではわからないものですから、妻やクリニックのスタッフたちには、におったらすぐに注意してくれるように頼んでいますが、よほど汗をかいたときに警告されるくらいで、ふだんはほとんど問題ないようです。

乾燥しないためにシャンプーやせっけんを上手に使って肌を健やかに保つ方法について紹介しています