かかとを乾燥させないために気をつけたいこと

冬になると、かかとのガサつきやひび割れに悩まされる女性の患者さんが増えます。たいていは、ヤスリで削っていますが、ヤスリも、せっけんもやめて抗真菌剤やワセリンをつけてもらうとかかとはすすべすべになり、調子がよくなります。かかとの皮膚は特殊です。つねに体重がかかっているため、角層(皮膚のいちばん上にある、死んだ角質細胞からなる層)が非常に厚くなっています。そのため、せっけんで洗って乾燥すると、じきに柔軟性が失われ、正月の鏡餅のようにかたく、ひび割れてくるのです。そのようなかかとをせっけんで洗うことは、肌をわざわざ乾燥させて、ガサつきやひび割れを起こしているようなものです。かかとがかたくなったからと、軽石やヤスリで皮膚を削るのは最悪です。削った直後こそ、つるつる、すべすべになりますが、このあと、かならず角層がさらに厚くなります。一種の防御反応です。角層が厚くなれば、ますますかさつきやすく、ひび割れもできやすくなります。抗真菌剤やワセリンは1日1~2回、多めにつけます。数日続けてもゴワつきが治らないようなら、尿素やサリチル酸などの入ったクリームをぬるか、30~50%の濃度のグリコール酸でピーリングするのもよいでしょう。それでも効果がないとしたら、水虫ができていると考えて、ほぼ間違いないでしょう。水虫でもかゆみがほとんどなかったり、片方の足だけ水虫になる例もありますので、自分で判断しないで、皮膚科医の診療を受けるべきです。せっけんを使わずに「ぬるま水」だけで洗っている人の肌は、天然の保湿成分である自家保湿因子がたっぷりたっぷりついていますので、肌はとてもなめらかです。でも、シャワーの浴び方には注意が必要です。シャワーの温度が38度以上になると、肌はかならず乾燥します。水温はなるべく低くして水圧も強すぎないように弱めて使います。保湿効果や血行促進などの効果をうたった入浴剤も数多く売られていますが、防腐剤をはじめ、ワケのわからない化学物質が入っているものが大半ですので、使わないほうが無難です。それよりもおすすめは、「塩」です。市販の入浴剤よりもずっと安くて、安全で、しかも、傷を早く治す効果が肌にもよい効果をもたらすと思います。

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